ペーター・ヒンターエーダー/マルティン・オルト
ドイツは世界でもっとも高度に発展した工業国のひとつであり、その国民経済はアメリカ、日本、中国に次いで世界第4位の規模である。また、人口8200万人のドイツは欧州連合(EU)内で最大かつもっとも重要な市場でもある。ドイツの国民経済は、工業製品とサービス業に集中している。特にドイツの機械工学製品、自動車、化学製品は、国際的に高く評価されている。収入のおよそ4分の1が輸出によって獲得され、雇用の5分の1以上が直接・間接に貿易と結びついている。輸出量は、国民総所得のおよそ3分の1にあたる1兆1210億ドルにのぼり、2009年には中国(1兆2020億ドル)に次いで世界第2位の製品輸出国である。これに先立つ2003年から2008年にかけては、6年連続で「輸出の世界チャンピオン」の座についていた。世界貿易全体に占めるドイツの割合は約9%である。
輸出志向がきわめて強いドイツは、他国にはほとんど見られないほど世界経済との結びつきが強く、開かれた市場に対する関心も大きい。主な貿易相手国は、フランス、オランダ、アメリカ合衆国、それにイギリスである。フランスへは2009年、820億ユーロの製品が輸出された。アメリカ合衆国とオランダへは540億ユーロ、イギリスへは530億ユーロであった。2004年と2007年の欧州連合の東方拡大以来、「旧」EU諸国との貿易と並んで中東欧の新規加盟国との貿易量が飛躍的に増大した。現在では輸出全体の優に10%がこれらの国々向けである。総計すると、欧州連合諸国に対する輸出は、ドイツの輸出のうち63%を占めている。
中国およびインドのようなアジアの中進諸国に対する貿易・経済関係の重要性も増大する一方である。近年では、アジアはドイツ製品の第2の販売市場となっている。2009年には、ドイツの輸出の14%はこの市来向けであった。この場合、最も重要なパートナーは中国である。また、1999年以降、ドイツ中国に対するヨーロッパ最大の投資国でもある。およそ2500のドイツ企業が中国に投資している。